サクラ(桜)
サクラ(桜)
〇バラ科サクラ属/落葉高木/雌雄同株/日当たりを好む
日本を代表する花木である事は言わずもがなですが、材木としても古代から生活に密着していた樹木で弥生時代の遺跡からもサクラ材の食器などが発掘されているそうです。現在でも高級材木として広く使われ皮つきの柱材は茶室などでもよく見かけます。
花の美しさもさることながらその散りゆく様も叙情的で美しく、そこに無常観という日本独自のアイデンティティが形成され、さらにそれに象徴される清らかさ、潔さは日本人の精神性であるとして新渡戸稲造の世界的著書「武士道」において日本人としての誇りが示されました。
また、学校における節目としても桜は私たち日本人の心に深く根ざしており、桜の季節は出会いと別れの季節という日本文化のもとに桜に心を寄せています。
多くの場合、学校や公園や街路などの公共の場で見る桜はソメイヨシノではないでしょうか。この品種は江戸時代の江戸染井村(現在の東京都豊島区)で吉野桜の名前で売られたのが始まりとされています。
その他にも早咲きで菜の花との風景が楽しめる事で知られる河津桜、日本三大桜の一つ福島県の三春滝桜で知られる枝垂れ桜なども知名度の高い品種だと思いますが、これらはどれも自然交配または人為的交配であったり野生種の突然変異したものの中から選抜育成された園芸品種でサトザクラと総称されます。
最盛期の江戸時代にはその数は2000種以上に上ったそうですが今では絶滅した種もあるそうです。
公共の場から個人のお庭まで広く植栽されるサクラはよく、「サクラ切る馬鹿」などといわれ放任される事が多いのですが、それでかえって無理な切り戻しを余儀なくされ、せっかくの樹形は乱れ、木も傷んでしまう事はよくあるのでやはり適度な剪定作業を定期的に行う事をおすすめします。
〇サクラの手入れ
剪定 5、6月 及び 11月~2月
植栽、移植 1、2月